富山の女性の暮らしを繋ぐフリーマガジン「Lien(リアン)」

結局、安保法制は合憲なの?違憲なの?

去年の安保法案の審議のときは、国会周辺に何万人もの人が集結し「憲法違反」の掛け声が響きました。憲法違反かどうかの問題は結局どうなったのでしょう。私は七月十日に行なわれた参議院議員選挙で、安保法制の問題は着地したと見ています。

そもそも憲法解釈は、究極的には誰がすると思いますか? 安保法案を提出した政府はもちろん合憲と判断していたわけですし、その法案を賛成多数で可決した国会も同じようにこれを合憲と判断しました。「やはり最終的には裁判所の判断で決まるのではないか」と思っている人が多いかもしれません。ところが、安保法制が合憲か違憲かの問題について、裁判所は判断を出せないと見られています。高度に政治的な事柄について裁判所は判断する能力を持たないという法理があります。これは「政治問題の法理」といって、日本では確立された憲法慣習になっています。たとえば、かつて日米安保条約の合憲性が争われた裁判で、最高裁判所は「高度に政治性をもつ条約については、一見してきわめて明白に違憲無効と認められない限り、その内容について違憲かどうかの法的判断を下すことはできない」と述べています。もう一つ例を挙げましょう。天皇が「象徴」として不適格であることの確認の裁判が提起されたことがあります。これについても東京高裁は「いかなる裁判所にもこれについて裁判をなす権限を認めていない」として判断を示しませんでした。ですから、安保法制が合憲か違憲かの判断を求められても、裁判所は判断を出せないものと思われます。

ではどうなるのでしょう。日本は三権の分立によって、国家権力は三分割されています。司法府が判断を出せないとすると、あとは行政府と立法府、つまり内閣と国会がこれを判断することになります。内閣と国会にはそれぞれ憲法解釈権があり、昨年の安保法案が国会を通過するに当たっては、いずれも「合憲」と判断していたのですが、もしそれが民意と異なっていたら内閣と国会がそろって憲法を逸脱し「暴走」していたことになります。だから七月の参院選が重要だったのです。もし国民が安保法制を違憲とするなら、安保法制を成立させた与党は、立憲主義と憲法を踏みにじったのですから、この選挙で惨敗しなければいけません。ところが、与党大勝という結果に至ったわけです。ということは、国民は安保法制を違憲と見なかったことになります。今、国民が改めて与党を信任したことは、安保法制を追認したことを意味します。国民が安保法制を成立させた与党の続投を望んだのですから当然です。日本は国民主権の国なので、安保法制が合憲か違憲かの問題も、究極的にはこのように民意が決することになるのです。それでも参院選は政権選択選挙ではないと反論する人もいるでしょう。ならば次の衆議院議員選挙の結果を待ちましょう。もし与党が野に下ることがなければ、国民は行政府をも追認したことになりますので、「行政」「立法」「国民」の意思が、揃って安保法制を合憲と判断したことになります。

安保法制の合憲性の問題がこれで一段落したわけですから、次は憲法九条の議論を進めるべきだと私は考えます。近年の中国は国際法を遵守する姿勢を完全に捨て去ってしまいました。中国が大国となったため、これからは従来の憲法九条では国を守ることはできません。今こそ憲法九条を議論する条件が整ってきたと思います。


つねづねなるスナップショット

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富山市の「糸庄」にて。
もつ煮込みうどん♪今回で3度目!


第16回富山竹田研究会特別講義

竹田恒泰先生の特別講義『第16回富山竹田研究会』が富山能楽堂で開催される。毎回違ったお題で「日本を楽しく学べる」この講義。今回のお題は「怨霊になった天皇」と「古事記名場面集」。明治天皇の玄孫の竹田恒泰先生ならではの講義は、日本の歴史や古事記のことを知らなくても楽しめること間違いなし!まだ参加したことがないという人にはぜひとも参加してもらいたい。学生は無料なのでこの機会にぜひ!まずは「竹田研究会」で検索を!

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場所:富山能楽堂(富山市友杉1097)
日時:9月11日(日) 13:00~15:30(開場12:00)
料金:会員¥2,000、非会員¥3,000(初参加の方は¥2,000)、学生無料※社会人学生は除く、要学生証
講師:竹田恒泰
参加申し込み:WEBの申し込みフォームまたはメールにて
問い合わせ:富山竹田研究会事務局 TEL.076-456-3595
http://www.takedaken.org/
e-mail:toyama@takedaken.org


竹田恒泰の富山チャンネル

FMとやま(82.7MHZ)で毎週日曜8:40~8:55 絶賛放送中!

◆放送内容(予定)
8/7  オリンピックについて
8/14 オバマ大統領の広島訪問を考える
8/21 神社参拝の作法1~お辞儀の仕方~
8/28 青年よ神社へ行こう!(対談)
9/4  神社参拝の作法2~手水の取り方~
9/11 テロとの戦いと日本人


今号の1冊

『「満州国建国」は正当である』ジョージ・ブロンソン・レー著/竹田恒泰監修(PHP)

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満州国は日本の傀儡と言われてきたが、それを根底から覆す一冊。当時のアメリカのジャーナリストが、国際的視野から、満州国建国がいかに自然で正当であるかを、論理的に述べている。


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竹田 恒泰(たけだ つねやす)

作家。昭和50年(1975年)、旧皇族・竹田家に生まれる。明治天皇の玄孫にあたる。慶應義塾大学法学部法律学科卒業。平成18年(2006年)『語られなかった皇族たちの真実』(小学館)で第15回山本七平賞を受賞。『日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか』『現代語古事記』など多数の著書を上梓している。また、全国17ヶ所で開催している「竹田研究会」を含め、年間200本以上の講演を行っている。

竹田恒泰公式サイト『竹の間』
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竹田研究会とは

竹田恒泰先生の講義を通して「日本を楽しく学ぶ」勉強会です。これまで、国史・日本神話・憲法をはじめ、時事問題や日本の伝統、皇室にかかわる数多くの講義を提供してきました。竹田恒泰先生の講義はわかりやすいだけでなく愉快で教室はいつも笑いが絶えません。

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